海の見える丘で大人になった将司と優花子はタバコを一服。近況を語り合っていく。将司は東京で新聞記者。優花子は沖縄で自由気ままな作家業をしていた。
そして小学生の頃の話へ。
優花子は小学生時代から将司の事が好きだった事を伝えつつ、あの頃の将司はいつも「あさこ」に夢中だった事を伝えていく。
場面は小学生時代へ。
ミキが企画した肝試しに向かう将司とあさこ。公園で優花子と待ち合わせをしていたが時間になっても優花子が来なかった。その為、彼女の自宅まで迎えにいく事にする二人。
優花子の自宅アパートに着くと部屋から母娘の喧嘩が聞こえてくる。同時に自宅から出てくる優花子。玄関で鉢合わせ状態で気まずい空気が流れたまま、3人はミキと待ち合わせ場所であった墓地へ合流。
ミキは同級生男子を二人連れて墓地へ先に到着していた。
『遅いからミキがペア考えといてあげたよ~』
ミキは優花子と将司をペアに。そして自身はあさことペアに仕組んでいた。あさことペアでなかった事にショックを受ける将司。
悪巧みした顔をしつつ、あさこに近づいてフレンドリーな雰囲気を醸し出すあさこ。そして将司と優花子が先に肝試しをスタートさせられていく。
あさことの肝試しを想像して心ここにあらず状態の将司。そんな彼を見つつ、会話を繋げていこうとする優花子。途中、草木が揺れるもカラスの仕業。将司はビビるが優花子は平気。
そんな中、優花子が泣き出して漫画の万引きについて将司に懺悔していく。
『私もうミキちゃんと友達やめる…二度と万引きなんかしない…だから青島くん私のこと嫌わないで…』
泣く優花子を慰めて彼女の手を握って肝試しのゴールへ向かう二人。
そしてミキ、あさこペアの肝試しがスタートしていく。その際、連れてきていた男子二人に合図を送るミキ。
墓地を歩く中、あさこの彼氏がいるのか尋ねるミキ。いないと答えるとすかさずマウントを取ろうとするミキであったが、あさこに鼻で笑われていく。
とにかくあさこからマウントを取りたいミキ。自分の方が凄いアピール全開。そんな彼女を見て、そんな風に言っている間はまだアンタは子供だと伝えるあさこ。
『泣かせてやる』
ライトを消して立ち去っていくミキ。そしてライトを消すのが合図だったらしく、ミキの連れてきた男子二人が暗闇の中からあさこに嫌がらせをしていく。
バケツの水を被り、さらにあさこを驚かせようと光っている蝶を周りに解き放つ男子達。そしてミキも戻ってきてあさこをライトで照らして大笑いしていく。
『笑っちゃってごめんね…あさこさん、かわいそー』
先行していた将司。
悲鳴が聞こえたと言って優花子を残して来た道を戻っていく。
『何かあるだろうとは思ってたけど…幼稚…コレで終わり?ならもう帰っていいよね』
余裕の表情だったあさこ。
ミキを子供扱いしていく。すると汚い言葉であさこを罵っていくミキ。その迫力に男子もドン引き。ミキは大人は自分を認めてくれる…私は他の子達とは違う…そんな事をあさこに吐露していく。
するとあさこから涙があふれる。
涙を流した事を察知した男子達。すぐにインスタントカメラで撮影。ミキもミッションを完了したので男子達と共に立ち去っていく。
一方、あさこのもとへ辿り着いた将司。あさこの泣いている姿を初めてみて、かける言葉が見つからなかった。そした只々、動揺していた将司であった。
場面は再び現実へ。
優花子は子供の時にあさこに救われた事を将司に告げていく。しかし、違和感を覚える将司。自分は何故、小学生の時にあさこに失望したのか…明確な理由がなく困惑を見せていく。
そんな中、優花子に1日だけ付き合って欲しいと頼み込む将司。
将司は優花子にも協力してもらってあさこに関する記憶の擦り合せをしたいと申し出ていく。
『そしてあさこの履歴書を今から埋めてみようと思う』
場面は再び小学生時代へ。
あさこの股から出血しており、心配する将司。そして、あさこが涙を流した訳は怪我して痛くて泣いていたんだと解釈する将司。
あさこを心配する言葉をかけると…。
『将司は優しいね』
そう言われるとあさこの手を自分から握りにいって一言。
『あさねえは僕が守るからね!』
勇気を振り絞って伝える将司。そんな彼を見ながら呟くように言葉を投げ出すあさこ。
『何から守るの?キミは何が出来るの?子供のクセに』
しかし、あさこのこの言葉は夏の虫と波風の音が煩くて将司には聞こえなかった事が明示されていく。
ここで第10話は終了。
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